第67回 新潟広告協会
新潟広告賞入賞作品

新潟県内で制作された優れた広告作品を顕彰し、地域広告のレベル向上を図ろうと昭和34年に創設された「新潟広告賞」。67回目の今回は207点の応募がありました。2月7日の厳正な審査を経て、選ばれた入賞作品は以下の通りです。

応募数
新聞広告部門30点
グラフィック広告部門28点
テレビCM部門60点
ラジオCM部門44点
WEB動画部門45点
審査員長 佐々木 圭一氏(上智大学非常勤講師・クリエイティブディレクター)
審査員 丸山  健太氏(空間演出プロデューサー)
関塚  真歩氏(デザイナー)
阿部 光一朗氏(アートデイレクター・デザイナー)
阿部   久 (新潟広告協会理事長)
講評

日本が将来の進む道を決める選挙の前日。激動する世界の中で、日本はどんな未来を選択していくかを問われる時、審査が行われました。今回の審査は、今後の広告表現の道を一つ、指し示すものを探せたらと思い、二つの審査基準を作りました。一つ目は、「人間らしさ」。AIによって、クリエイティブの作り方に激動が起こっています。でも、人の心を揺らすのは人間らしさ。そこの芯を捉えているか。二つ目は、「人を動かすか」。広告は、企業が社運をかけて打つものであり、買いたくなる、行きたくなる、を創り出す使命を持っています。新潟の空を覆う雪雲から、一筋の光の道が見えるような、広告に出合いました。



審査委員長 佐々木圭一
(上智大学非常勤講師/クリエイティブディレクター)

グランプリ

「おいしさに、カンづいていました。」 ポスター4種
広告主 菊水酒造(株)
≪制作社賞≫ (株)シカク
部門 グラフィック広告
コメント

「缶のカップ酒」というと、低クオリティー、粋でないという概念を覆す広告。「缶であるから、生の酒を保存できる」「生ビールだって、缶だ」という、非常に納得度が高いコピー。そして、和やかな印象の色づかいと、シンプルながらも強い缶のモチーフデザイン。グランプリにふさわしい、人の心を動かし、人を動かす広告でした。

新聞広告部門

金賞

ばかくやしい甘口カレー味完全終了
広告主 (株)栗山米菓
≪制作社賞≫ (株)アンプ
コメント

発売が終わりになる、という一見ネガティブな情報を、商品の加速装置に変えてしまった。ボディコピーにある、「よろしければ、最後に一枚」というコトバ。この広告を見た人が、スーパーで「ばかうけ」を見つけたなら、きっとカートに入れるでしょう。実際に人を動かす広告でした。

銀賞

燃えているか
広告主 (株)コロナ
コメント

火を扱う機械を製造しているCORONAが、「燃えているか」という導入の美しさ。でもそれだけで銀賞をとったわけではありません。「私たちには失敗してはいけない」という、安全が必要な企業文化の中で、人間らしい葛藤が伝わって来て、審査員の票を集めました。

お米の価値を、見直すときがきた。
広告主 新潟県農業協同組合中央会
コメント

「米の価格が高い」と消費者に考えられている中で、消費者だけでなく生産者の両方の話を入れたことで、多面的に見えたのがよかった。消費者にはJAの存在も意識されているので、JAの立場も伝えたものが見てみたい。

AIRMAN 『We are the Power』
広告主 (株)AIRMAN
コメント

今回、WEBやテレビ部門でも目立っていたAIRMAN。広告でありながらも、見る人を楽しませるスタイルは、新聞でも健在。まるで映画の広告を見るかのよう。新聞という媒体を効果的に使った見事な広告でした。

「おいしさに、カンづいていました。」
広告主 菊水酒造(株)
コメント

新聞の15段のカラーで広告をするのは、費用も含めて覚悟が無いとできない。コピーも、デザインの素晴らしさに加えて、これからの新しいカップ酒の文化をつくろうとしている覚悟を感じる。

たずね人広告
広告主 サントピアワールド(株)
コメント

他の作品と比べて小さな枠にもかかわらず、とても大きなインパクトを残した広告。単なる遊園地の50周年では人は興味を持たない。でもこの表現は「その人が見つかったらいいのに」と、みなが参加して、応援したくなる。

グラフィック広告部門

金賞

20周年なので ポスター7種
広告主 (株)栗山米菓
≪制作社賞≫ (株)アンプ
コメント

とにかく楽しさにあふれた広告。企業のロゴやパッケージ写真が無しというのも企業側・制作側ともに楽しんで制作しているのがうかがえる。もっとこういった、世の中にポジティブで、ユーモラスな広告が増えたらいいな、と感じた。

銀賞

佐渡島、忘るべからず。 ポスター7種
広告主 佐渡汽船(株)
コメント

世界文化遺産をきっかけとした観光誘致の広告。とても高レベルな写真と動画、共に美しく世界観に引き込まれた。疲れた現代人の一人でもある私自身(笑)、佐渡に行ってみたいなと素直に感じた。

復活のループザループ 3連ポスター
「キリン」篇、「フランスパン」篇、「鉛筆」篇
広告主 サントピアワールド(株)
コメント

広告の役割は、まずは伝わるということだが、もう一つに世の中を明るくするというものがあると思う。遊園地のアトラクションを切り取ったこのユーモラスな広告はまさにそれ。審査会場でも目を引いた。

VIP天国お茶の間劇場/雑誌広告
キャレル裏表紙2025年1月-12月号
広告主 (株)ビップ
コメント

決してポジティブではない題材。けれどもそれをユーモラスに描くアイディアに感心した。また、情報の取捨選択が多様化する中で、雑誌の裏表紙を使ったシリーズ広告、というのも実にうまい媒体選びだと感じた。

テレビCM部門

金賞

オフィスオムジン
「飽きた篇」、「待ち人篇」、
「雨女篇」
広告主 (株)オーシャンシステム
≪制作社賞≫ (株)博報堂プロダクツ、
(株)ダンスノットアクト
コメント

マンネリ化しがちなオフィスのランチタイムを舞台に、シュールで心地よい二人の掛け合いが光る。日常の空気感をすくい取り、徒歩0分という機能を“働く人のちょっと笑える余白”へと転換した。オフィスオムジンを日常の潤滑油として巧みに印象づけた一作である。

銀賞

人と人を繋ぐ篇 140周年
広告主 (株)植木組
コメント

社会に出たばかりの女性が母の言葉に背中を押され、迷わずふるさとにつながる長生橋を渡る。その姿は主人公をそっと受け止める「もう一つの家族」のようにも映る。一本の橋を軸に“人生とまち”を重ね、地域に根ざす想いを静かに伝えている。

佐渡島、忘るべからず。
広告主 佐渡汽船(株)、佐渡市
コメント

神秘的な佐渡のロケーションを背景に、「初心忘るべからず。」の言葉が胸に響く。積み重ねの中でも原点を忘れないという世阿弥の教えが、観る者にまっさらな気持ちを呼び起こす。老いてなお未熟な自分を見つめ直させ、まだ見ぬ佐渡の景色へと心を向かわせる。

ばかくやしい甘口カレー味完全終了
広告主 (株)栗山米菓
コメント

「ばかうけカレー味」が終了というニュースを、“カレー味なし”のアソートパックへの関心へ転じた逆転の発想が秀逸。出演者・ハリウッドザコシショウさんの強烈な存在感が違和感を増幅させ、喪失を思わず笑ってしまう話題へと昇華した。広告の底力を感じさせる痛快な一作。

AIRMAN episode.1
「不思議な力」、
AIRMAN episode.2
「墜落スケーター」、
AIRMAN episode.3
「暴走ベビーカー」
広告主 (株)AIRMAN
コメント

社長自ら体を張った大胆な演出が、続きを思わず期待させる強い吸引力を生み出している。空気で人を救うヒーロー像は、組織に新たな“空気”を送り込もうとする姿勢と重なり、地域に根ざす製造業の新たな挑戦を力強く印象づけた意欲作である。

ウオロクのウオチキ~五感で感じる~ タイプ1、タイプ2
広告主 (株)ウオロク
コメント

軽快なドラムに乗せて、シズル感たっぷりに魅せたスパイシーなCM。日常的な惣菜を映像と音の相乗効果で“ここでしか味わえないご馳走”へと引き上げた演出が心をくすぐる。五感を揺さぶり、思わず食べたくなる痛快な一作である。

ラジオCM部門

金賞

コロナ ラジオCM20秒
「ガラガラ声」篇
広告主 (株)コロナ
≪制作社賞≫ (株)大日
コメント

聞き始めから二人の声のギャプとテンポでグッと引き寄せられる。「え゛」の結びから「コロナ♪」の美しい声でハっと現実に戻るコントラストは清々しい。ガラガラ声の女性の声質はありそうで無い具合がクセになる。見事。

銀賞

知らない大人からの誘い 篇
広告主 新潟県青少年健全育成県民会議
コメント

新潟弁満載の親子トークは、新潟人にとって親しみもあり、かつユーモアのある展開は笑いがあふれてしまう。ツッコミどころ満載の親子トークも目を閉じると自然にキャラクターが浮かび、親しみを強く感じる。新潟人には必ず響いてしまう手法はさすが。

味の事件簿「卓上醤油 かけただけ」篇
広告主 マルタスギヨ(株)
コメント

分かりやすい事件ストーリーは幅広い年齢層に刺さる。途中で醤油のCMと理解した頃に訪れる「マルタ、スキヨ」&「マルタスギヨ」のあいがけフィニッシュは、クセになる魅力と疑問を最後にリスナーに落とし、みんなをWEB検索へと導くだろう。

もっと止まって!STOPトラハラ「もっと止まって篇」
広告主 新潟県総務部県民生活課
コメント

ラップ調の曲とテンポは一回聴いただけでも強いインパクトを持つ。曲の合間に入ってくるナレーション内容も、リスナーに分かりやすく問題提起をしっかりと伝えてくれる。動画との連携も見事である。

父娘逆転!?はじめてのマッチング
アプリ 1話、2話、3話
広告主 新潟県福祉保健部こども家庭課
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長尺ながらもグイグイ引き込まれ、分かりやすいストーリー展開は素晴らしい。登場人物のユーモアのある会話、BGM、効果音、ナレーション、シリーズ展開の構成含めて、完成度の高い一つの作品とも言える。見事。

WEB動画部門

金賞

NPO法人コメリ災害対策センター 北と南の少女篇
広告主 (株)コメリ
≪制作社賞≫ (株)POPS、(株)二番工房
コメント

転校したクラスメートとの友情を描きながら、豪雨に見舞われて避難する友達を心配し、思いやるストーリーを展開。災害時の安心を守る「地域のライフラインでありたい」という企業姿勢をさわやかに描いている。物流や店舗網を活用し、災害発生から時間経過に応じ必要物資を供給できる体制が訴求できている。

銀賞

齧りついてる? 6本シリーズ
広告主 (株)栗山米菓
コメント

「齧りついてる」というコピーで、食べることと夢中になるというメッセージを表現した。芸人3人による本音の他己紹介トークで「ばかうけ」の世界観が伝わる内容になっている。

【学生が創る“本物の結婚式”に密着】
Rose Wedding2025~学生が本物の結婚式をプロデュース~
広告主 wish国際ホテル・ブライダル専門学校
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専門学校生が企画・運営する本物の結婚式に密着した、ドキュメンタリーの力を感じさせる作品。業界を目指す高校生はもちろんだが、保護者ら一般の視聴者にも、仕事の魅力と感動が伝わる内容になっている。

AIRMAN episode.1
「不思議な力」、
AIRMAN episode.2
「墜落スケーター」、
AIRMAN episode.3
「暴走ベビーカー」
広告主 (株)AIRMAN
コメント

空気の力「エア・エナジー」で暮らしを支えている「AIRMAN」を、謎のヒーローとして表現。社長自らが出演した行動性と話題性もあり、営業やリクルートへの貢献も期待できる。新しいエピソードを観たくなる。

フェットチーネグミ「15周年
High School FES in 柏崎」篇
広告主 (株)ブルボン
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高校生のCM撮影イベントにアーティストをサプライズ登場させる企画が秀逸。CM撮影日までの高校生たちの練習や本番のパフォーマンスが視聴者に感動を伝え、商品との相乗効果を生んでいる。

父娘逆転!?はじめてのマッチング
アプリ WEBショートドラマ 全4話
広告主 新潟県福祉保健部こども家庭課
コメント

マッチングアプリをきっかけに結婚相手と出会う人が増加する中、トラブルの不安がある。ターゲット層向けにアプリの選び方や対策、利用方法を父娘逆転というショートドラマ形式で、分かりやすく伝えている。