お知らせ

見学会「防火・防災の新拠点 新潟市消防局と中央消防署」レポート

消防車

池や川などから取水するときには、車体内臓のポンプで加圧し放水する。15年くらい使うため日常のメンテナンスが重要だ

本部室

大災害発生時に設置される作戦本部室。業務ごとに席割されており、持ち場が一目瞭然。長時間の業務にも対応できるよう椅子の快適性にも配慮されている。昨年末の新築移転以来、本部設置の実績はない

ロッカー

必要なものをすぐ装着できるように整頓された防火衣着装室。ヘルメットの色の違いで所属や仕事を識別する

消火体験

「炎から3〜6メートル離れて14〜15秒くらい放水して」「炎が天井に届くようなときは消火を試みず、通報して逃げた方が安全です」(本間さん)

サイン①

緊張感漂う施設内を、こんなかわいいサインが和ませる

昨年末に、鳥屋野潟近くの鐘木に新築移転した新潟市消防局・中央消防署を30人で訪問、新潟市中央消防署総務係の本間克彦さんに案内していただきました。小学校時代に見学した施設に比べると、新しいだけでない、円滑な業務遂行のための工夫があちこちに見られました。915人の隊員のうち10人は女性で、男性と同じ業務を行っているというのも時代の流れを感じました。

「火災ですか?救急ですか?」。市民からの119番通報を受け取る「消防指令管制センター」では、通報を聞きながら出動先の地図を検索し素早い指令を出す仕組みや、各地に設置したカメラで火災発生状況を確認するモニター、動ける車がどこに何台あるのか、消防車や救急車の稼働状況が一目でわかるシステムなど、迅速な対応のための最新設備を見ることができました。

また、出動前の防火衣着装室は3交替勤務に対応したつくりになっており、ヘルメットや防火服が整理整頓されたロッカーを見るにつけ、一刻一秒を争う現場の緊張感が伝わってきました。仮眠室もかつての2段ベッドとは様変わりで、すべて暗証番号つきの個室、空調も完備、とセキュリティーやプライバシーにも配慮されています。

本間さんのお話では、消防の仕事を志す若い人材は増加しているとのこと。大震災や自然災害などでの消防の活躍が動機になっているのもさることながら、より消防の力を発揮できるよう改善されてきている職場環境もひとつの要因という気がします。

見学の最後には訓練用消火器による消火や煙の充満した部屋から避難する体験も。昨年度、新潟市内の出火率は、全国政令市の中で京都を抜き最も低かったそうですが、私たち市民も防火意識も高めていかなくては、と感じた1時間半でした。